「お金持ちになることに価値はあるの?」Y-Combinatorパートナーの回答に考えさせられた話

「お金持ちになることに価値はあるの?」

難しい質問だ。

シリコンバレーを代表するベンチャー・キャピタル Y-Combinator のパートナーを務める Paul Buchheit の回答が印象的だったので、シェアしよう。

Read Quote of Paul Buchheit’s answer to Wealth: Is getting rich worth it? on Quora
簡単に翻訳すると、以下のようになる。

質問

お金持ちになることに価値はあるの?

回答

(お金持ちになって)もちろん後悔してないよ。

富は制約を取り払ってくれるんだ。それが良い物であるか悪いものであるかは、あなたがどれほどその制約を欲しているかにかかっている。もし、深刻なアルコール依存やドラッグ依存があるのであれば、富はあなたにとって致命的にものになりうる。一般に、富は、「今既にある自分」というものを顕在化させる。つまり、もしあなたがバカだったら、富はきっとあなたをもっとバカにさせてしまうだろう。しかし、もしあなたが人生の中で、金のニンジンを追いかけたりするのとは一線を画すような目的だったり意義を持っているのだとすれば、富は本当に大事なことだけに集中する自由をあなたに与えてくれるはずだ。

富に伴う最大の危険として挙げられるのは、富が人々を一般社会から切り離してしまうことがあるということだ。それは、恐怖だったり自分の方が優秀なんだという自負心からだったりする。そうではないんだ。僕らは、みんな一つなんだ。


背景

この答えを書いたのは、Paul Buchheit という人物。Paulは、Google で Gmail や Google AdSense の開発に従事した後、FriendFeed という会社を設立し、みなさんご存知の Facebookに売却。その後は、エンジェル投資家として、またY-Combinator の一員として、スタートアップへの投資事業に関わっている。

この質問に回答するにふさわしい人物といえるだろう。


おもったこと


lots-of-money
みなさんはどう感じただろうか?

僕が印象に残ったのは、以下のフレーズ。


In general, it (wealth) makes people more of whatever they already were.


直訳すると、富は人々を、さらに(more)[どんなものであれ]既にある自分(whatever they already were )にする。つまり、富は、今の自分の傾向や特徴といったものをより顕著にしてくれる。

分かりやすく言えば、「既にある自分」がプラスであれば、富は自分をさらにプラスにしてくれるし、もしそれがマイナスであれば、あなたはさらにマイナスになる。

では、何が大事かというと、「既にある自分」をプラスにしつつ、富を手に入れることだろう。ここでいう「既にある自分」のプラスの状態は、文中より、人生の中で何か本当にやりたいことを持っていたり、社会を変えたいと本気で思ったいたりということであると推測できる。


つまり、お金だけあっても、自分が「プラス」でなかったら意味がない。
逆に、もし自分が「プラス」であれば、富は僕らのブースターとなってくれる。


これは、今のうちに、たとえ忙しかったとしても、考えておきたいテーマだ。

じっくりと考えてみようと思う。
みなさんもぜひ考えてみてください。


ちなみに、この質問に関しては、20個以上の回答が寄せられている。気になる方は以下のリンクからご覧いただけます。
http://www.quora.com/Wealth/Is-getting-rich-worth-it

※以上の翻訳は、正確性ではなく時間重視でやったので、ところどころミスがあるかもしれないが、ご容赦いただきたい。


Motoki Yoshida
Twitter: @show_motto
Facebook:Motoki Yoshida

非デザイナーにこそおすすめしたいデザイン入門書5選

デザイン本

「デザイン本は、デザイナーのためだけのものではない。」

これは、僕がデザイン本を読みあさっていて思ったことだ。
つまり、「デザイン本で得られるエッセンスは、多くの人が経験する日々の出来事にも応用できる、汎用性の高いもの」なのではないか。そう思ったのだ。

そういえば、尊敬するデザイナーさんが言っていた。


目に見える何もかもがデザインのヒントなんだよね。ディズニーランドなんか行ったら、もう美しいデザインの宝庫だよ。


自分はデザインを学びはじめて半年弱でまだまだなのだが、それでも、そこで学んだことは確実に日常生活にも生きていると実感している。このブログで紹介している本を通して、みなさんとその感覚を共有できたらうれしい。

初心者でもOKなおすすめデザイン本5選

ここからは、僕が読んだ本の中で、デザイナーでない方にもおすすめしたい本を5冊厳選して紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

① ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]


タイトルの通り、「ノンデザイナー」のためのデザイン本。

本書で紹介されているのは、デザインの4つの基本原則;「近接」「整列」「コントラスト」「反復」だ。デザイナーにとっては当然のような原則だが、そうでない人にとっては、これら4つの原則を抑えることで得る効果は絶大だ。

デザインは、これらのような「原則」の下に成り立つものであって、何かの才能が必要というわけではない。才能はもちろんあるに越したことはないけれど、基本原則を抑えるだけで、きれいで見やすいデザインを作ることはできる。

本書は、そのようなことを思わせてくれる本だ。デザインについての知識がゼロの人は、まずこれから読んでみるといいと思う。

ちなみに、本書をビジネスサイドを担当する友人に貸してみたところ、報告書やパワーポイントにも応用できる原則が満載ということもあり、かなりの好評であった。



② インターフェイスデザインの心理学 ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

インターフェースデザインの心理学

デザインの目的は、相手から適切な反応を引き出すこと。そうであるならば、「相手の理解」は良いデザインをつくるための前提条件となる。

そのような考えのもと書かれたのが本書だ。 ウェブデザインをする上で知っておくべき人間行動が科学的データに基いて解説されている。

タイトルは「インターフェイスデザインの心理学」であるが、これはもっと厳密に言えば、「ウェブデザインをする人が知っておくべき心理学(人間行動)」となるだろう。原題『100 Things Every Designer Needs to Know About People』はそれを裏付けている。

そして、本書は、デザイン本という体裁ながら、それ以上のものを持っている。具体的には、「人はどうすればヤル気になるのか」「人はどう記憶するのか」など、色々な場面で役立ちそうな内容で満載なのだ。
(参考:はじめの8ページはこちらからご覧いただけます)

タイトルがハードルを上げているためにあまり知られていないが、内容は素晴らしい。本書は、そんな「隠れた名著」だと思う。



③ IAシンキング Web制作者・担当者のためのIA思考術

IAシンキング
ウェブ業界ではよく聞かれるようになった「IA(Information Architecture, 情報アーキテクチャ)」の理解に最適な本。

IAとは、簡単に説明すると、「情報をいかに分かりやすく整理し表示するか」についての技術ないし思考方法だ。情報をいかに整理するかという点において、「図書館学」から派生したことでも知られている。蔵書という莫大な情報は、現代のオンライン上にストックされている莫大な情報とリンクさせて考えられるというわけだ。

著者いわく、IAは「WebディレクターやWebデザイナーに限らずWeb構築に関わる人全員が新たに持つべきスキル」である。つまり、誰か特定の専門家が知っていればいいものではなく、チーム全体として共有しておくべきスキルというわけだ。

本書では、「IAシンキング」というタイトルにもあるように、シンキング(思考)のトレーニングをするための演習問題が各章の末尾に用意されているので、実例を通して学ぶことができる。

直接コードを書く人でなくても、ディレクターなど上の立場で指示を出す必要があるのであれば、読んでおいて方がいいかもしれない。


④ 7日間でマスターする配色基礎講座

7日間でマスターする配色基礎講座
配色について学びたかったらこの本。

Adobe社が提供する Kuler など、配色例を示してくれる便利なサービスは数多くあるが、何か基本的なルールを知りたい。そう思って購入した。

色についての基礎知識から、ポスターや写真を配色という観点から分析するなど実践的な分野まで、手っ取り早く学ぶことができる。手っ取り早くというと聞こえが悪いが、本書を一度読むだけで、配色における基礎は身につく。

2010年に出版された本なので、ウェブ分野への記述はないに等しいが、配色の原則を学ぶ上では問題ないだろう。

僕の話をすれば、本書を読んでから、普段の生活で目にする広告や製品の配色に目がとまるようになった。「アクセント色」や「融合色(なじませ色)」が使われていることに気付き「なるほど!」と思ったりと、日常が楽しい勉強の場になった。

ビジュアルたっぷりで息抜き代わりに読むのにぴったりなので、お気軽に。


⑤ 誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論

誰のためのデザイン?
1989年に書かれた「ユーザー中心のデザイン」の歴史的名著。

ドアを開けようとして引いてみたら、押して開けるドアだった。よく見てみれば「PUSH」と書いてあったとしよう。果たして、このケースで悪いのは、ドアに書いてある文言に気づかずに引いてしまったあなたなのだろうか?

いや、違う。ドアのデザインの方が悪いのだ。著者はこう続ける。ユーザーの犯すミスを予測し、それらをできる限り解決していく。そうしてうまれたユーザーにとって心地の良いデザインこそ、よいデザインである。

1989年と言えば、CSSはもちろんのこと、HTMLも公式には定義されていない時代であるが、著者の唱える「ユーザー中心のデザイン」は現代のウェブサイト制作にもそのまま当てはまる。

いくらスタイリッシュでもユーザーを迷わせてしまったら良いデザインとは言えない。よく言われることだが、良いデザインの判断ポイントは、ユーザーがストレスなく快適に使えるかという徹底的なユーザー視点にあって、製作者のエゴによるスタイリッシュさなどではない。

以上のことは「言うは易し行うは難し」の典型例だろう。いつも心に留めておき、実践していきたい。


さいごに

このブログ記事は僕にとって、いわば「デザインを学び始める前に知っておきたかったこと」だ。つまり、デザインについて学びはじめる前にこのような記事がほしかった。そのような過去の僕と同じ状況にいる人もいるのだとしたら、彼らの悩みを少しでも解決できたらうれしい。

そんな思いから、こうして文章を書くことにした。

この記事で書いたことは、プロのデザイナーさんにとってはもはや当たり前のことだろう。でも、デザインを学んだことのない人にとっては、新鮮だったのではないだろうか。

その新鮮さがだれかの行動を後押ししてあげることができたなら、うれしいです。


吉田 基紀
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ボランティアの意義ってそこにあったのか。



ボランティアの様子


ボランティアなんて継続性がないじゃんか



人のためになってるんだったら、その対価がもらえるはずなんだから、対価のもらえないボランティアって意味ないっしょ!


そんな風に切り捨てて、自分を無理に納得させていたのが、1週間前までの僕だった。それは今思えば、ボランティアに行くという行動ができないでいる自分を正当化するための、いわば、でっちあげの「詭弁」だった。


そんな考えを押しのけ、8月2日〜8月5日にかけての4日間、南三陸、陸前高田、気仙沼を訪れてきた。ご存知、東日本大震災で大きな被害を受けた地域だ。

ボランティアを始める前、こんな言葉をいただいた。

陸前高田VCの方のお話


がれき撤去なんかは、重機を使ってやったほうが、人の手でやるより早いに決まっているんです。でも、それでも、ボランティアをやる意味はあるんです。あなた方ががんばっている姿は励みになりますし、また、少しずつでも環境が整備されていく様子は、住民の方々に「明日がある!」という希望を与えるんです。



陸前高田のボランティアセンターの方が言っていた言葉だ。これを聞いて、僕はハッとさせられた。というのも、この考えは、今までの僕のボランティアに対する考えには全くなかったからだ。

物理的な、目に見えるものだけじゃないんだ。
むしろ、目に見えないものが大事なのかも。

そう思った。数字じゃ語れないところ。人と人だからこそできるもの。そこがボランティアの大きな役割なんじゃないかって。


冒頭の言葉のようにボランティアを切り捨てていたのは、僕が大学1年生の頃だ。ある本を読んで、ボランティアに興味を持ったものの、その効果に疑問を感じ、それ以来、関心が途絶えてしまっていた。

でも、ボランティアへの興味が失われた代わりに、ソーシャルビジネスへの興味が湧いてきたのを覚えている。社会問題をビジネスで解決するという手法は、ボランティアの継続性の欠如を補完するものであったし、僕自身ビジネスを学んでいる立場であったため、当時の自分にとって、ソーシャルビジネスは、直球ど真ん中の解決策であった。

ここで言えるのは、当時の僕は、ボランティアとソーシャルビジネスという両者を対立軸の上で捉えていた、ということだ。つまり、両者は同じフィールドで成り立つのではなく、ビジネスとして解決しようとするソーシャルビジネスの方が強いんだって。そう思っていた。


その考えが一変したのが、今回の合宿であった。

もう一度、ボランティアセンターの方の言葉を引用すると、



あなた方ががんばっている姿は励みになりますし、また、少しずつでも環境が整備されていく様子は、住民方々に「明日がある!」という希望を与えるんです。



そう、これがボランティアの意義なんだって。「お金稼ぎ」だとか「効率性」などということは、ここではさほど重要ではなくて、ボランティアをするっていう行動自体、僕らの姿自体に、意味がある。

一方で、ソーシャルビジネスには、ボランティアとは違った良さがある。例えば、ビジネスとして展開することで、現地の経済を活性化することができるであろうし、またお金のパワーを利用した大規模な施策を講じられるかもしれない。

ボランティアとソーシャルビジネス、どちらにもそれぞれ良さがあり、したがって、それぞれに意義がある。「どちらか」という偏狭な理屈から脱し、「どっちも」をこれから考えていきたいと思った。


まだまだ思考の時間が足りていないので、
これから、もっと、じっくりと、考えていきたい。

おわり。

by Motoki Yoshida
Twitter: @show_motto

シェアハウスはじめます。留学中に出会った仲間たち。

ブログ更新が滞っていましたが、ご報告をひとつ。

留学中に出会った仲間3人と共に、シェアハウスをすることにしました!



その3人はこちら。



Kenryu Sato, LA, @kenryu0810

Entrepreneur/Founder/Design Thinker
/Contribute to great education by inspiring students.





Toshihiko Kamei, San Francisco, @tolehico

San Franciscoとシリコンバレー辺りをふらついている人





Yasu Kobayashi, Seattle, @yasu_cs

HUBTokyo/U.Tokyo/Econ./U. W/HubSeattle/i-school2012/TEDxUT/#SocEnt/感情
Design/iLEAP/VIA-ESI2012/HPAIR
/TEARSkenya/India/SSEAYP09 YLS/LEAF/旅





みなが米国西海岸への留学経験あり


僕らの共通点は、メンバー全員が米国西海岸に1年近く留学していたということです。北から南にかけて、シアトルのヤス、サンフランシスコのトシ、ロサンゼルスのけんりゅう、そして、サンノゼの僕。


そんなこともあり、シェアハウスの名前は、

West Coast House!!
(ハッシュタグは、#WCHouse )


もちろん、名前だけでは終わらせません。
住居人みなが英語を話せること、またビジネスへの関心が強いことなどを活かして、色々と面白いことができたらと思っています。

例えば、
  • CouchSurfing や Airbnb を利用して海外から日本へ来る人をサポートする
  • 留学、ウェブ、スタートアップなどに興味のある人にとってのハブとなる
  • コンセプト型コワーキングスペースとしてリビングを利用してもらう
などなど…

まだ計画段階ですが、これから煮詰めていきます。お楽しみに!


なぜシェアハウス?


僕がシェアハウスをやりたいと思った第一の理由は、
留学中に「周りの環境の大切さ」を思い知ったことです。

僕らは、無意識の内に周りの環境に少なからずとも影響を受けています。周りが遊んでばっかりなら自分も遊びに傾いてしまうでしょうし、周りが夢に向かって必死に努力していれば、自分もまた何かに目覚めるものです。

米国留学を通して、ガリガリ勉強してるような人たちをいっぱい見てきました。また、シリコンバレーという土地柄もあり、スタートアップに向けて急ピッチで準備を進めているような人たちもいっぱい見てきました。そのような環境は、いつも僕に「やる気」を与えてくれました。モチベーションを保つ一助となってくれました。


そのような「やる気」を日本でも維持できるのか?


少し不安でした。グローバリーゼーションなんちゃらでやばいぞって言っても、そこに実感が伴っていなければ、行動にはほとんどつながりません。


だからこその、シェアハウスです。

フェイスブックの前にて
現状で確定の友人3人はみんな尊敬できる人たちで、一緒に高めあえる気がしてます。あと、話してて楽しいですし!そのような友人と共に暮らすことを通して、お互いに刺激しあい、さらには、その輪を他の人達にも与えていければと思っています。


さいごに(ご協力いただける方いらっしゃいましたら…)


7月を目処にシェアハウスを開始しようと考えており、現在物件を探し中です。

もし、僕らのシェアハウスに共感していただき、物件探しのお手伝いをしてくださる方がいらっしゃいましたら、お声かけ頂けるとうれしいです。

不動産関連のお仕事をしていらっしゃる方、またそのような仕事をしている友人をお持ちの方、どうぞよろしくお願いいたします。


ご協力いただけましたら、シェアハウス内でのイベント等にご招待させていただきます!


またメンバーも確定は4名ですが、物件次第では一緒にシェアすることも可能です。



by Motoki Yoshida
@show_motto

P.S 友達へ
シェアハウス始まったら、ぜひ遊びにきてね!

アメリカの大学で感じるグローバリゼーションの兆し。

今回は、自分がアメリカの大学で授業を受けていて感じることを書いてみます。

僕が感じていることを伝えられたらと思います。



英語ができることは最低条件。

はじめに、よく言われていることだけれど、まず英語がある程度できなければどうにもならない。「身振り手振りを使えば伝わる」というのは日常会話における話であって、学問では限界がある。ビジネスでも同様だろう。

例として、僕が今受けている”The Political Economy of Privatization”というクラスを挙げてみよう。このクラスでは、週に2回リーディングの宿題が課され、授業中には、担当の生徒がリーディングの内容についてプレゼンした後、クラス全体でディスカッションをしている。

この一連の流れで、リーディングの課題を「読む力」、プレゼン及びディスカッションを「聞く力」、そしてディスカッションで自分の意見を「話す力」が必要であることが分かるだろう。さらには、2回のMid Examと学期末のFinal Examで「書く力」が試される。

このように、授業についていくためには、英語の「総合力」が必要だ。付け焼刃ではない、バランスのとれた英語力が求められている。


英語で劣り、スキルでも劣れば、役立たずだ。

では、とりあえず「英語がある程度できる」と仮定して話をすすめよう。

ここでようやくスタートが切れる。

ただ、英語ネイティブでない人は、多くの場合やはり英語力においてはネイティブには劣る。これは仕方のないことだろう。しかし、そこで気をつけいけないのは次のことだ。

英語で劣り、スキルでも劣れば、それこそ役立たず。

僕はこのことを身をもって感じた。

「コーポレート・ファイナンス」の授業を受けていた時の話だ。この授業を受講するためには、あるファイナンスの授業が必修となっていた。そのため、この授業を受ける人は皆、ファイナンスの知識をある程度持っていた。

一方、「交換留学生」という立場の僕は、そうした条件を無視してどのクラスでも自由に受講するとができた。そこで、興味本位でこの「コーポレート・ファイナンス」の授業をとってみた。ファイナンスの知識はゼロに近かった。

そこで経験したのがまさに「英語で劣り、スキルでも劣る」という状況であった。想像してみると分かるかもしれないが、これはなかなか悲惨だ。授業中は周りに追いついていくのに必死で、授業に貢献することはほとんどできなかった。

授業と並行して、自分でゼロからファイナンスの基礎を叩きこまざるをえなかった。


ネイティブスピーカーに英語で劣る分、どこで秀でるのか?

このような状況にならないためにも、英語を前提とした上で「どこで秀でるのか?」という問いが大事だと思う。

日本では英語ができると分類される人でも、海外に出るとそれはプラスの要素ではなく、もはや当然のことだ。だからこそ、他の分野で自分が誇れるものを持っておく必要がある。

さらに、非ネイティブの人でも英語をペラペラ話せる人は増えてきている。また、インドに代表される低賃金かつ英語を話せる人材が多くいる国も増えてきている。そうしたトレンドの中で、「自分だからこそ生み出せる価値って何なんだろう?」と問いかけることはさらに重要になってくるだろう。

そして、考えたところで終わらず、その問いによって行き着いた「答え」を地道にコツコツと身につけていくことが求められるだろう。考えることでも大きな一歩だけれど、それを行動に移すことはさらに大きな一歩。これは僕自身、いつも思い出すようにしている。


結論チックなこと。

日本にいる限りは英語を使う必要はないし、そもそも他人に秀でる必要なんてあるのか。そんな風に考える人もいるだろう。

でも、グローバリゼーションというトレンドは、きっと思っているよりも大きなものだ。日本にいて普通に生活していては気づかないかもしれない。それでも、この動きがじわじわと迫ってきているのはたしかだ。

実感が湧かない人は、この記事を読んでみることをオススメする。

  • 日本企業の人に知ってほしい、外資系に見るグローバリゼーションの現実
  • togetterにまとめきれなかった、グローバリゼーションの本質

  • これらは外資系企業ではたらく@yuu_keyさんの記事で、グローバリゼーションでどんなことが起こり始めているのか、またこれからどんな変化が起こりうるのかがわかりやすくまとめられている。


    ここに書いてある現象は、まだほんの一部分にしか現れていない。ただ、この大きな動きは目に見えていないだけかもしれない。そして、その現象が僕らの生活に影響を及ぼすようになったとき、上で書いた僕がアメリカの大学で経験したようなことが現実世界でも起こり始めるのではないだろうか

    言い換えれば、授業中のディスカッションで何も言えなかったという状況が定例のビジネスの会議において起こることになるかもしれないし、「英語」+「何か」がより多くのサラリーマンにも求められるようになるのかもしれない。

    そう考えると、少しゾッとする。

    「もし、アメリカの大学で起きていることが
    未来における世界の縮図だとしたら、どうなるのか。」

    これはめちゃくちゃな仮定かもしれない。
    でも、そこから学ぶことは多いと思う。



    by Motoki Yoshida
    Twitter: @show_motto

    「真っすぐが通用するうちに、次の変化球を覚えておけよ。」を考える

    東尾修氏が後輩の工藤公康投手に送ったアドバイス



    真っすぐが通用するうちに、次の変化球を覚えておけよ。

    『トップアスリート名語録』



    この言葉は、東尾修氏が後輩の工藤公康投手に送ったアドバイスだ。

    これを聞いて工藤選手は、当時自らの強みであったストレートとカーブに加え、シュートなど新たな変化球にも磨きをかけた。その結果、「ハマのおじさん」と呼ばれるまでの長い現役生活を送ることができたという。

    この話は、先日1月29日の天声人語にその一部が掲載されていた。
    その後はこう続く。



    さて、輸出に代わるべき日本の「決め球」である。
    円高に乗じて外国企業を買うのも一計だが、
    まずは空洞化を阻み、財政赤字を減らす守備固めを急ぎたい。
    幸いにも、いや不幸にしてと言うべきか、国に引退はない。



    このように、日本経済に当てはめている。


    僕らにとっての「真っすぐ」と「次の変化球」とは?

    僕は、この話を聞いた時、「他人ごと」とは思えなかった。
    また、「日本経済」という大きな枠組でも捉えられなかった。

    まっさきに、「自分」はどうなんだ?と考えてしまった。

    自分にとって、「真っすぐ」ってなんだろう?
    自分にとって、「次の変化球」ってなんだろう?



    例えば、「学生」とは一つの「真っすぐ」であろう。
    良くも悪くも、「学生」は特別扱いしてもらえる。

    「学生なのに〜していてすごい」

    とよく聞くのはその表れだ。同様に、「若い」も一つの「真っすぐ」であろう。

    「まだ20歳なのに〜してすごいね」

    こうした言葉を言ってもらえるのは、とても光栄なことだし、心底うれしい。でも、その一方で、そこから「学生」だとか「若い」を取り払ったらどうなるのかと考えてみる必要があると思う。

    自分がやっていることは、「学生」という肩書きの下だからすごいのか?
    自分がやっていることは、「若い」という肩書きの下だからすごいのか?

    つまり、それは、一定の時を経ると通用しなくなってしまう「真っすぐ」なのか、と。


    「魔球」がなければ「次の変化球」を考える必要がある。

    人にも依ると思うけれど、僕の場合、生涯にわたって通用するような「魔球」を持っているわけではない。あるとしても、120km/h そこそこの「真っすぐ」だろう。だからこそ、「次の変化球」を覚える必要がある。


    ただ、一つ注目すべきなのは、「学生」だとか「若い」というのは「真っすぐ」であって、今は少しなりとも通用するということだ。これを利用しない手はない。
    今通用する「真っすぐ」を最大限に生かしつつ、その中で「次の変化球」を覚えてゆくこと。これが今の僕にできることであり、やるべきことであろう。

    学生団体に入っているという「真っすぐ」を持っている人は、それを利用すればいい。ただ、その「真っすぐ」に満足せず、その活動を通して、「次の変化球」を覚える必要があるのではないかと思う。

    この話は、あらゆる人に当てはまる。
    長い「現役生活」を送りたいのなら、次のように考えてみるといいかもしれない。

    自分にとって、「真っすぐ」ってなんだろう?
    自分にとって、「次の変化球」ってなんだろう?


    むずかしいけれど、考える価値のある問いだと思う。


    考えろ、考えろ、マクガイバー!



    日本にいながら英語を学べる時代に、海外留学する意味ってなんだろう


    今自分がしている勉強のほとんどは、日本にいてもできてしまう。

    アメリカに来て5ヶ月が経った今、ふとそう思った。

    僕の今している勉強方法を挙げててみると、
    TEDKhan Academy、洋書(Kindle)、オーディオブック、TechCrunchなどのニュースブログ、海外ドラマ・映画、
    これらはどれも、日本にいながらでもできることだ。

    授業については、iTunes Uを利用すれば、海外のトップレベルの大学の授業を無料で視聴することができる。

    会話については、フィリピン英会話(レアジョブラングリッチ)を利用すれば、月額5000円といった格安で練習することができる。

    実際、そうした勉強法を実践して、それなりの英語力を身につけている人達もいるようだ。ちょうど先日、加藤たけしさん(@takeshi_kato)と佐藤茜さん(@AkaneSato)が運営するアットカフェTVにて、そのような特集を組んでいた。ゲストは、生まれも育ちも日本ながら、それぞれの方法で英語を勉強し成果を出してきた方々。

    ↓そのアットカフェTVのアーカイブです。

    (具体的な勉強法だけでなく、英語を身につけた後の世界についての話も面白いです。興味のある方はご覧ください。)


    こうして、日本にいながらでも、英語を勉強できる環境は一応は整った。

    また、フィリピンへの留学というのも手段の一つ。授業料や生活費込で月10万ちょっとという破格には驚いた。英語を短期集中で身につけたいのなら、絶好の手段だろう。特に、時間に融通の利く学生にはもってこいだ。

    以下のブログ記事に詳しいので、興味のある方はどうぞ。
    フィリピン留学/オンライン英会話に関する16個のまとめ記事
    http://koheiharada.blogspot.com/2011/12/16.html


    さて、ここからが本題。

    このように、英語を学ぶのであれば、日本にいながら、またはフィリピンに行くことで事足りると言える。そのような中で、わざわざ高いお金をはたいてまでして、海外留学する意味ってなんだろう。

    (フィリピン留学も海外留学だが、それがパッケージ化されていることから、ここでは日本にいてもできる英語学習の延長という位置づけにしている。)

    結論から言うと、海外留学の意味は、全く知らない世界に飛び込むという体験にあると僕は思っている。もちろん、「英語を学ぶ」とか「異文化を学ぶ」といった意味もあるけれど、それよりもこうした異世界に飛び込む経験にこそ、意味があるのではないだろうか。

    だから、「何を学べるか」なんて事前には知りえない。事前に言うとすれば、「留学前の自分には想像できないようなことを学ぶ」となるかもしれない。

    言葉もまともに通じない中に入ってみて、色々と手探りをしてみて、そんな繰り返しを経て、留学が終わった時になって「何を学んだのか」というのがようやく分かるのではないだろうか。

    これは、日本にいながらではできない経験であり、海外留学ならではのことだと思う。


    留学は「福袋」のようなものだ

    例えて言うなら、海外留学は「福袋」のようなものだ。

    何が入っているかは分からないままに、購入を決断しなかればならない。ただ、そこに価値があったりする。

    「英語力」が欲しいのなら、効果の分かりきった商品を買えばいい。
    でも、「福袋」にはそれとは違った良さがある。

    そして、この「福袋」がいつものそれと違うのは、自分の行動次第で中身が変わってくることだ。留学中に何をするかによって、中身は人それぞれ。帰国する頃になってようやく、その中身を開けて見ることができる。

    そんなイメージだ。

    僕の話をすれば、漠然と「海外、とりわけシリコンバレーに行ってみたい」という思いがあり、留学を決めた。でも、何をして何を学ぶのかなんてほとんど分からなかった。あえて挙げれば、「英語で経済学」を学ぶということくらいだ。

    しかし実際には、一緒にビジネスコンテストに出るような友人と出会えたり、イベントでパネルディスカッションのスピーカーに招いてもらえたり、プログラミングの勉強を始めることになったり、Language Exchangeのコミュニティで企画をしてみたり。

    留学前には想像していなかったことばかりだ。


    このような「留学前の自分には想像できなかったこと」を経験できている今は、とても有意義で、これは「海外留学したからこそのもの」であると感じている。僕は、ここに、海外留学の大きな意味があるのだと思う。


    「留学」という一つの言葉の向こうには、色んな世界がある

    最後に、「海外留学」は一つのトピックとして語られることが多いが、その中身は十人十色で様々だ。国や地域、大学によって全くと言っていいほど様子は違うだろうし、もっと言えば同じ大学であっても、人それぞれで違う経験をしている。

    つまり、「海外留学」という一つの言葉の向こうには、色んな世界がある。そして、そこにはそれぞれにとっての「海外留学の意味」もあるだろう。

    僕の考える「海外留学の意味」も、そうした多くの中の一つとして捉えてもらえたらうれしい。


    まとめると。

    日本でも英語を学ぶ環境は整ってきた。フィリピン英会話・留学を利用する手もある。しかし、それを加味しても、自分の知らない世界に飛び込んでいくという意味で、「海外留学」には大きな価値があると思う。

    海外留学をしようかどうか迷っている人は、「今の自分には想像できないようなことを学ぶため」という理由で、留学を決意してみるのもありかもしれない。

    さて、「福袋」の中身は何になることやら。
    わくわくです。






    【追記(1/28)】
    小飼弾さんのブログで、この記事が紹介されました。
    Cheap. Not Inexpensive – 品評 – Kindle Fire | 404 Blog Not Found
    http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51768498.html

    SJSUビジネスコンテストで2位。次なる道は。


    先日、12月1日にSan Jose State University (SJSU) で行われた”Silicon Valley Innovation Challenge”というビジネスコンテストに参加してきた。

    結果から言うと、


    全108チーム中、2位。


    1位こそ逃したものの、こうして評価してもらえたことが、素直にうれしい。そして、すでに投資を受けているチームや起業しているチームも参加していたということを考えると、うれしさがグッと込み上げてくる。

    正直、2位とアナウンスされた瞬間は悔しいという思いが先行した。けれど、シリコンバレーにある大学でこうして表彰されたという事実は、時間が経つにつれて徐々に、僕の中で特別なものとなってきた。

    ビジネスコンテストとはいえ、シリコンバレーで通用した、そのことがうれしかった。そして、これはもちろん一人の力ではない。むしろ、ほとんどチームメイトのおかげ。

    ここまで一緒にやってきた、Alex、Damon、Albenには本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。最年少で知識も経験もない僕にできることなんて限られていたけれど、みんなと一緒だったからこそ、ここまでこれたのだと思う。そして何より楽しかった。


    みんな、ありがとう!!


    SJSU学長、学部長と握手


    でも、これで満足しているわけではない。

    ここで終わってはもったいない。そう思っている。

    僕は今までいくつかのビジネスコンテストにも参加してきたのだけれど、いつも「ビジネス」というか「ビジネスアイデア」で終わっていた。こうした経験から、正直、今回のビジネスコンテストへの参加についてははじめは躊躇していた。また「アイデア」で終わるのだったら、進歩がないな、と。

    だから、今回は、初めから、しっかりと「ビジネス」として実現させることに重きを置いていた。

    そして、実際にコンテストに出てみると、2位という評価をしてもらうことができた。オーディエンスからも好感触を得ることができた。また、有益なフィードバックをもらうこともできた。さらには、ジャッジとして参加していたエンジェル投資家に気に入ってもらうこともできた。

    これは、やってみるしかない。

    ビジネスコンテストは終わったけれど、ここから本当のスタート。ビジネスコンテストはいわば「ビジネスプランの軌道修正用イベント」。こんないいチャンス、めったにない。自分のいる環境にも感謝しつつ、いけるところまでいってみようと思う。

    多くの方に、僕らのサービスを使ってもらえたらうれしい。そんな日を目指して、これからもひたむきに、がんばります。


    吉田基紀。




    チームリーダーAlex Weberのブログ記事はこちらです。
    『ビジネスコンテストで2位でした!』 http://wp.me/p1Vonn-1m


    お知らせ①

    日本時間の12月10日(土)12時からJTPAギークサロン「シリコンバレー学部生とアメリカのキャンパスライフについて語る」に、Alexと僕はパネリストとして参加させていただきます。モデレーターはQuoraの上杉周作さんです。

    Ustream放送もありますので、よかったらご覧下さい。
    詳細:https://www.facebook.com/events/320887267938909/


    お知らせ②

    今は、ビジネスサイド3人とアプリデベロッパー1人で準備を進めています。ただいま、iOSアプリとAndroidアプリのデベロッパーの募集をしています。

    詳しくはこちらをご覧ください。
    アプリデベロッパー募集のお知らせ

    また、正直なところ、シリコンバレーでの起業については、分からないことでいっぱいというのが現状です。これから、経験者の方、起業やシリコンバレーのビジネス事情に詳しい方には、お世話になることもあるかもしれません。お忙しいのは承知しておりますが、ご協力いただけるとうれしいです。

    どうぞよろしくお願いいたします。