インドネシアの東工大!?多数の起業家を輩出する「バンドゥン工科大学(ITB)」に行ってきた



2月7,8日と、インドネシアで人口第3位の都市バンドゥンに行ってきた。バンドゥンは、市内に27もの大学を抱える「学園都市」として、また西ジャワ州一帯に住むスンダ人の文化が根強く残った都市として知られている。

現代史をかじったことのある人なら、第一回アジア・アフリカ会議(バンドゥン会議)として、あるいは記憶の片隅に残っていたかもしれない。首都ジャカルタからシャトルバスで4時間ほどのところにある都市だ。

バンドゥンへ向かった目的の一つに、バンドゥン工科大学(ITB)の訪問がある。現地では、カウチサーフィンで見つけたホストの家に滞在していたのだが、そのホストの弟アンディカがバンドゥン工科大学(ITB)の学生ということもあり、キャンパスツアーをしてくれた。多数のエンジニア起業家を輩出することで有名なバンドゥン工科大学、その実態について少し触れてみることにする。

バンドゥン工科大学の基本データ

– 2014年の世界大学ランキングによると第194位。(source: 4icu

– 2008年の合格率は4%(倍率25倍)と、インドネシアで最も入るのが難しい大学の一つ。

– the School of Electrical Engineering and Informatics(電子情報工学), the Faculty of Industrial Technology(産業工学),the Faculty of Mining and Petroleum Engineering(鉱業・石油工学)系は特に高いスコアが必要とされ、レベルが高い。

– ビジネススクールはインドネシアで最も高価で最も権威のあるスクールとされる。

このデータを見ると、日本でいうところの東工大と言えるかもしれない。また、以下に述べる理由から、日本のSFCとも言えるかなという印象を持った。

ちなみに、キャンパス案内をしてくれたアンディカは、最後の”the Faculty of Mining and Petroleum Engineering”に属していると言っていたような。


緑に溢れたキャンパス。バンドゥンで最も緑豊かなキャンパスかも!?



まずキャンパスに来て感じたのは、その緑の豊かさであった。ところどころ緑!!



僕にとって初めてのインドネシアの大学だったのでこれがインドネシアの標準なのか?と思い聞いてみると、「いや、こんなに緑があるのはITBくらいじゃないかな。とても気に入ってるよ」と誇らしげな顔を覗かせてくれた。なるほど、これはITBの特徴の一つらしい。

そこには、バイクや車でごった返す街中とは一味違った、ホッとできる空間があった。

また、これは偶然かもしれないが、キャンパスを歩いているとアンディカの元に電話があり、どうしたのか聞いてみると「校門で財布落としちゃったみたいだ。あとで取りに行くね」と。僕は思わず「え!?」と聞き返してしまった。落とした財布が返ってくる?ここは日本かと笑

この例を一般化するには無理があるけれど、それでもキャンパスと街中とは同じ都市でありながら異世界であるような、そんな印象を持った。


土曜日に関わらず生徒が集うキャンパス。コミュニティ活動



緑に続いて驚いたのが、土曜日にも関わらずキャンパスが生徒で溢れていたことだ。正直、キャンパスへ行く前は、どうせならキャンパスツアーは平日に当てたかったなと思っていたのだが、この生徒の賑いを見ておおっと興奮した。

アンディカに「なんで土曜日なのにこんなに生徒がいっぱいいるの?授業があるの?」と聞いてみると、「みんなコミュニティ活動があるんだよ。本当に色んな種類のコミュニティがあって、みんな土日はコミュニティで活動しているよ。」とのこと。

日本でいうサークルといえるかもしれないが、それよりも「部活」という印象を持った。というのも、土日にまで集まって熱心に活動していたからだ。活動は多岐にわたり、民族楽器を演奏している集団もあれば、二人三脚の練習をしている集団もあった(なにか大会があるのだろうか…)。

あまりにも人数が多いものだから「キャンパス内にみんな住んでるの?」と聞いてみると、「いや、キャンパス内には誰も住んでないよ。大体近くには住んでるけどね。みんなバイクでくるんだ。」とのこと。みんな外から集まってきてるとは。コミュニティ活動への熱心さをさらに感じた。

コミュニティ活動について気になったので調べてみると、Wikipediaに次のような記述があった。


There are also a number of student activity units/clubs supporting ITB student interests in rounding out their educational experience. It is not uncommon that the students and alumni are identified by the clubs to which they belong (or used to belong) at ITB, in addition to their class year and major.

ITBには、生徒の学習体験に磨きをかけたいという思いに応えるいくつものアクティビティーユニット・クラブといったものがあります。生徒や卒業生達が、卒業年や専攻の他に、所属していたクラブによって区別されるということも少なくありません。


なるほど、そこまでとは。学年や専攻よりもクラブの結びつきが強いということも少なくないとのこと。勉強だけではなくてこのような活動に力を入れているのは面白いなと感じた。

ちなみに、勉強している人もいるのかなと思い、図書館に連れて行ってもらうと「今日はもう閉館したよ」と。まだ2:00PMくらいだったが、ここは意外だった。たまたまかも笑


キャンパス内の全てのショップは生徒が運営。自主性を大事にする大学



そして、話していると面白い話を耳にした。

「キャンパス内のこういうショップ、ほとんど学生運営のものなんだ。こうやって学生のうちから自分でビジネスみたいなことができる。そこは、ITBの強みかもしれないね。」

ふむふむ。これは面白い。ここから「これが起業家輩出の秘訣だ!」と帰結するのには無理があるけれど、少なくとも大学にこうした自主性を重んじる姿勢があるのは起業家輩出にも寄与しているかもしれないと思った。

冒頭で、ITBが日本のSFCに似ているのでは?と述べたのは、この点が大きい。学生の自主性を大事にし、また緑が多いというところもあり、それはどこかSFCを匂わせる。ジャカルタという首都ではなく、バンドゥンという少し離れたところに位置しているのも、またSFCっぽいと感じた所以かもしれない。

まとめ


さて、なかなか褒めまくってきたわけだが、最後に少しネガティブな点も述べて締めよう。

外国人という視点でいうと、キャンパス内で聞こえてくる言葉は「インドネシア語」がほとんどであった。授業も基本的にはインドネシア語で、留学生がいると英語も使う程度とのこと(これは学部によって色々違うかも)。もちろん英語で話しかければ英語が返ってくるのだが、みんながインドネシア語で話しているというのは心理的にハードルであった。

レベル的にも校風的にも申し分のない大学であるが、言語的な問題もあると、公用語が英語で留学生の受け入れ体制の整ったシンガポールの大学に軍配が上がってしまうなという印象を受けた。

そして、これはそのまま日本の大学にも当てはまる。僕にとって呪文のような聞こえたインドネシア語は、日本人以外の人にとっての日本語なのだと。グローバル化を目指す上での英語化の必要性を「外国人」という立場からひしひしと感じた日であった。

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