非デザイナーにこそおすすめしたいデザイン入門書5選

デザイン本

「デザイン本は、デザイナーのためだけのものではない。」

これは、僕がデザイン本を読みあさっていて思ったことだ。
つまり、「デザイン本で得られるエッセンスは、多くの人が経験する日々の出来事にも応用できる、汎用性の高いもの」なのではないか。そう思ったのだ。

そういえば、尊敬するデザイナーさんが言っていた。


目に見える何もかもがデザインのヒントなんだよね。ディズニーランドなんか行ったら、もう美しいデザインの宝庫だよ。


自分はデザインを学びはじめて半年弱でまだまだなのだが、それでも、そこで学んだことは確実に日常生活にも生きていると実感している。このブログで紹介している本を通して、みなさんとその感覚を共有できたらうれしい。

初心者でもOKなおすすめデザイン本5選

ここからは、僕が読んだ本の中で、デザイナーでない方にもおすすめしたい本を5冊厳選して紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

① ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]


タイトルの通り、「ノンデザイナー」のためのデザイン本。

本書で紹介されているのは、デザインの4つの基本原則;「近接」「整列」「コントラスト」「反復」だ。デザイナーにとっては当然のような原則だが、そうでない人にとっては、これら4つの原則を抑えることで得る効果は絶大だ。

デザインは、これらのような「原則」の下に成り立つものであって、何かの才能が必要というわけではない。才能はもちろんあるに越したことはないけれど、基本原則を抑えるだけで、きれいで見やすいデザインを作ることはできる。

本書は、そのようなことを思わせてくれる本だ。デザインについての知識がゼロの人は、まずこれから読んでみるといいと思う。

ちなみに、本書をビジネスサイドを担当する友人に貸してみたところ、報告書やパワーポイントにも応用できる原則が満載ということもあり、かなりの好評であった。



② インターフェイスデザインの心理学 ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

インターフェースデザインの心理学

デザインの目的は、相手から適切な反応を引き出すこと。そうであるならば、「相手の理解」は良いデザインをつくるための前提条件となる。

そのような考えのもと書かれたのが本書だ。 ウェブデザインをする上で知っておくべき人間行動が科学的データに基いて解説されている。

タイトルは「インターフェイスデザインの心理学」であるが、これはもっと厳密に言えば、「ウェブデザインをする人が知っておくべき心理学(人間行動)」となるだろう。原題『100 Things Every Designer Needs to Know About People』はそれを裏付けている。

そして、本書は、デザイン本という体裁ながら、それ以上のものを持っている。具体的には、「人はどうすればヤル気になるのか」「人はどう記憶するのか」など、色々な場面で役立ちそうな内容で満載なのだ。
(参考:はじめの8ページはこちらからご覧いただけます)

タイトルがハードルを上げているためにあまり知られていないが、内容は素晴らしい。本書は、そんな「隠れた名著」だと思う。



③ IAシンキング Web制作者・担当者のためのIA思考術

IAシンキング
ウェブ業界ではよく聞かれるようになった「IA(Information Architecture, 情報アーキテクチャ)」の理解に最適な本。

IAとは、簡単に説明すると、「情報をいかに分かりやすく整理し表示するか」についての技術ないし思考方法だ。情報をいかに整理するかという点において、「図書館学」から派生したことでも知られている。蔵書という莫大な情報は、現代のオンライン上にストックされている莫大な情報とリンクさせて考えられるというわけだ。

著者いわく、IAは「WebディレクターやWebデザイナーに限らずWeb構築に関わる人全員が新たに持つべきスキル」である。つまり、誰か特定の専門家が知っていればいいものではなく、チーム全体として共有しておくべきスキルというわけだ。

本書では、「IAシンキング」というタイトルにもあるように、シンキング(思考)のトレーニングをするための演習問題が各章の末尾に用意されているので、実例を通して学ぶことができる。

直接コードを書く人でなくても、ディレクターなど上の立場で指示を出す必要があるのであれば、読んでおいて方がいいかもしれない。


④ 7日間でマスターする配色基礎講座

7日間でマスターする配色基礎講座
配色について学びたかったらこの本。

Adobe社が提供する Kuler など、配色例を示してくれる便利なサービスは数多くあるが、何か基本的なルールを知りたい。そう思って購入した。

色についての基礎知識から、ポスターや写真を配色という観点から分析するなど実践的な分野まで、手っ取り早く学ぶことができる。手っ取り早くというと聞こえが悪いが、本書を一度読むだけで、配色における基礎は身につく。

2010年に出版された本なので、ウェブ分野への記述はないに等しいが、配色の原則を学ぶ上では問題ないだろう。

僕の話をすれば、本書を読んでから、普段の生活で目にする広告や製品の配色に目がとまるようになった。「アクセント色」や「融合色(なじませ色)」が使われていることに気付き「なるほど!」と思ったりと、日常が楽しい勉強の場になった。

ビジュアルたっぷりで息抜き代わりに読むのにぴったりなので、お気軽に。


⑤ 誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論

誰のためのデザイン?
1989年に書かれた「ユーザー中心のデザイン」の歴史的名著。

ドアを開けようとして引いてみたら、押して開けるドアだった。よく見てみれば「PUSH」と書いてあったとしよう。果たして、このケースで悪いのは、ドアに書いてある文言に気づかずに引いてしまったあなたなのだろうか?

いや、違う。ドアのデザインの方が悪いのだ。著者はこう続ける。ユーザーの犯すミスを予測し、それらをできる限り解決していく。そうしてうまれたユーザーにとって心地の良いデザインこそ、よいデザインである。

1989年と言えば、CSSはもちろんのこと、HTMLも公式には定義されていない時代であるが、著者の唱える「ユーザー中心のデザイン」は現代のウェブサイト制作にもそのまま当てはまる。

いくらスタイリッシュでもユーザーを迷わせてしまったら良いデザインとは言えない。よく言われることだが、良いデザインの判断ポイントは、ユーザーがストレスなく快適に使えるかという徹底的なユーザー視点にあって、製作者のエゴによるスタイリッシュさなどではない。

以上のことは「言うは易し行うは難し」の典型例だろう。いつも心に留めておき、実践していきたい。


さいごに

このブログ記事は僕にとって、いわば「デザインを学び始める前に知っておきたかったこと」だ。つまり、デザインについて学びはじめる前にこのような記事がほしかった。そのような過去の僕と同じ状況にいる人もいるのだとしたら、彼らの悩みを少しでも解決できたらうれしい。

そんな思いから、こうして文章を書くことにした。

この記事で書いたことは、プロのデザイナーさんにとってはもはや当たり前のことだろう。でも、デザインを学んだことのない人にとっては、新鮮だったのではないだろうか。

その新鮮さがだれかの行動を後押ししてあげることができたなら、うれしいです。


吉田 基紀
Twitter: @show_motto
Facebook:Motoki Yoshida

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